旅行会社の選び方
日本には1万社を超える旅行会社があります。数ある旅行会社のなかから、旅行手配やツアーを選ぶときのチェックポイントをまとめてみました。
店舗型は「担当者」で選ぶ
店舗型の旅行会社を選ぶ際に重要なのは、「担当者がしっかりしているか」ということです。担当者がしっかりしていれば、仕事が速く、きめ細かく情報を教えてもらえますし、手配ミスも少ないものです。
有能なスタッフが多いのは大手の会社ですが、全員が高い能力を持っているわけではありません。むしろ、専門的な知識に富んだスタッフが多いのは中小の専門旅行会社だったりします。したがって、会社で選ぶより、「このスタッフなら安心だ」という人に頼んだほうがいいでしょう。
逆に、いい加減な担当者がついてしまったら、会社を変えるか、同じ会社でも支店を変えるなどして違う担当者にしたほうがいいかもしれません。
オンライン旅行会社は「信頼性」で選ぶ
オンライン旅行会社には「担当者」というものはいないか、いてもあまり関係ありません。そのため、システムが使いやすければ、どこの会社を選んでもかまいません。
オンライン旅行会社は、実際の姿が見えないぶん、知名度の低い会社は信頼しにくいものです。失敗をしないためには、実績のある信頼性の高い会社を選ぶとよいでしょう。
万一の倒産に備えて
旅行会社は零細企業が多く、倒産は結構数多く起きています。近年では2017年の「てるみくらぶ」破綻が話題を集めました。
倒産してしまうと、旅行代金が戻ってこない上に旅行にも行けない、ということになる場合もあります。ですから、旅行を申し込む際に、倒産の可能性を考慮し、それに備えるのは大事なことです。
倒産被害を避けるには、以下のことを気を付けましょう。
- 絶対に倒産しなさそうな大手を選ぶ(これが一番安心)。
- 中小旅行会社で極端に値段が安い場合は疑う。
- 1ヶ月以上先の旅行に、全額入金を求められた場合は疑う(普通は予約金だけでOK)。
- 郵便物やファクス、メールなど、記録はなるべく残しておく。
- 領収書や振込控は、旅が終わるまで絶対に捨てない。
「てるみくらぶ」の破綻の際も、極端に安いツアーが広告に掲載され、申し込むと数ヶ月先の旅行代金の全額入金を求められたりしました。「いま、全額入金すれば割引!」などという誘いもあり、それに応じた人が大きな被害を受けてしまったのです。
倒産してしまった場合は、旅行者は旅行業務弁済保証金から、弁済を受けられます。ただし、総額が決まっているので、被害者が大勢いると、全額が戻ってこないことが多いです。
倒産による被害を絶対に避ける方法はありません。ですから、数万円のツアーなら倒産しても「残念」で済ませるほかありません。数十万円のツアーとなると、被害も大きく「残念」では済ませにくいので、なるべく倒産リスクの少ない大手旅行会社を選ぶのがいいでしょう。